令和7年度病害虫発生速報第6号(もも、りんご、なし、かき 果樹カメムシ類)
題名:果樹カメムシ類が急増しています!
園内をこまめに見回り、防除対策の徹底を!
発生概況及び今後の予報
- 予察灯におけるクサギカメムシの6月4半旬までの総誘殺数は、県予察圃場(寒河江市)が27頭(平年:1.1頭)、水田農業研究所(鶴岡市)が9頭(平年:0.1頭)といずれも多く、6月4半旬に誘殺数が急増している(図1)。
- 5月1半旬から6月4半旬までの集合フェロモントラップにおけるチャバネアオカメムシの誘殺数は、農業総合研究センター(山形市)では28頭(平年:4.8頭)、鶴岡市では541頭(平年:42.9頭)といずれも多い。
- もも、西洋なし、日本なしではクサギカメムシの寄生及び被害果が確認されている。また、りんご、かきでは葉上でクサギカメムシの卵塊が確認されている(写真1)。
- 向こう1か月の天候は気温が高いと予報されており、果樹カメムシ類の活動が活発となり果実への加害が増加すると予想される。
防除対策
- 気温や湿度の高い日に果樹カメムシ類の園内への飛来や吸汁加害が多くなる傾向がある。今後、越冬後成虫に加えて新成虫も発生して密度が高まるため、園内を十分に見回り、樹上の寄生や被害果の発生に注意する。
- 園内で成幼虫の寄生や卵塊、被害果が確認される場合は、速やかに捕殺するとともに薬剤散布を行う。
- 薬剤の選定に当たっては「山形県農作物病害虫防除基準」を参照し、果樹カメムシ類に効果の高い剤で防除を実施する。なお、薬剤抵抗性出現を防止するため、同一系統の薬剤の連用を避ける。特に、合成ピレスロイド剤の総使用回数は2回以内とする。
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発生速報第6号(もも、りんご、なし、かき 果樹カメムシ類)(PDF:264KB)