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牧草や飼料用稲を収穫後に円筒状に梱包したものを「ロールベール」と呼びます。これを、専用のフィルムで覆って密封し、サイレージ化した「ロールベールサイレージ」として保管するのが主流となりました。
この方法は、品質を維持したまま長期間保管することができますが、保管状態が悪いと、カビなどが発生し、給与出来なくなる場合があります。保管の際は、次の点に注意しましょう。
まず、排水の良い平坦な場所で保管しましょう。保管の際は、横置きにすると変形しやすくなり、気密性が低下し、カビが発生しやすくなるので、縦置きにします。
次に、鳥獣害対策を徹底しましょう。カラスなどの鳥害対策として、テグスや紐をロールの上に設置しましょう。また、ネズミなどによるフィルム破損を防止するため、ロールとロールの間を30~50cm以上離して間隔を空けるとともに、ロールの下に網目が1cm以下の金網を敷くと効果的です。
また、フィルムの破損があった場合は、粘着性の高いテープ等で速やかに補修しましょう。
収穫した飼料を有効に活用し、飼料コストの低減を図りましょう。
さくらんぼの加温ハウス栽培は、早い作型で12月下旬から加温を開始します。これから、ハウスの被覆と加温前の準備時期となりますが、燃油価格が高止まりしているため、省エネ対策を徹底して燃油消費量を抑え、生産コストの低減を図りましょう。
初めに、暖房機の燃焼室やバーナーノズル等の点検と清掃を行います。点検・清掃は、燃焼効率向上と栽培期間中の故障やトラブルを防ぐため、必ず実施します。その際には、事故がないように、取扱い説明書をよく読んでから行います。また、清掃後は異常がないか、試運転を忘れずに行いましょう。
次に、ハウスの周囲や出入り口などの隙間とつなぎ目の点検・補修を行い、ハウスの気密性を高めます。
さらに、サイドや褄面に内張りカーテンを設置し、保温性を高めます。内張りカーテンは、裾部分からの冷気の入り込みがないように長めに設置しましょう。
このほか、送風ダクトの配置や穴の開け方の見直し、循環扇の導入等を実施し、暖房効率を高め、少しでも燃料が節約できるようにしましょう。
マメコバチは、さくらんぼなど果樹の受粉に大きな役割を果たしています。一方で、近年は果樹園での生息数が急激に減っています。その原因の一つとしては、コナダニなどの寄生虫による影響が考えられます。
今回は、寄生虫の被害を軽減する「繭洗浄」について紹介します。
「繭洗浄」は、マメコバチの繭を取り出して直接ダニを洗い落とす方法です。
まず、巣箱の中の古いヨシ筒を縦に割って繭を取り出します。次に、取り出した繭をザルに入れます。冷水を掛け流しながら、塗装用のハケを使い、ザルに軽くこすりつけるようにしてダニやゴミを洗い落とします。洗浄した繭は、新聞紙の上に広げて乾かし、紙箱などに移して、春まで冷蔵保管します。巣箱への設置は、4月初旬頃に行います。
「繭洗浄」は、ハチが冬眠状態にある寒い時期に行う必要があるため、11月から3月上旬頃までに行います。また、「繭洗浄」を行っても、巣箱に古いヨシ筒があると、そこからダニが寄生するため、ヨシ筒の交換も忘れずに行いましょう。
古いヨシ筒をそのままにするとマメコバチは減るいっぽうです。3年を目安に繭洗浄を行い、定期的にヨシ筒を更新しましょう。
近年、豪雨や大雪、地震などの自然災害が頻発・激甚化しています。また、本県では冬期間の突風や豪雪による園芸施設の被害が毎年発生しています。
これからの時期は、大雪によるパイプハウスの倒壊が心配されるため、雨よけ施設や冬期間使用しないハウスでは、降雪前に被覆資材を外しましょう。また、ハウス被覆資材に破損個所があると、雪が滑落せず着雪しやすくなるため、本格的な降雪時期に入る前に、補修しましょう。
次に、気象災害のリスク回避のため園芸施設共済などの農業保険に加入し、「備えあれば憂いなし」の農業生産体制を構築することが重要です。
園芸施設共済は、ハウス本体や被覆資材の他に冷暖房設備や換気設備などの附帯設備も加入でき、被覆していない期間の本体事故も補償対象になります。また、特約を付けることで一万円を超える小さな損害から補償されることに加えて、築年数にかかわらず新築時の資産価値まで補償を受けることができます。万が一の場合に備えて加入しましょう。
園芸施設共済の具体的な内容やお申し込みはお近くの農業共済組合にお問い合わせ下さい。
今日は寒い冬の楽しみとして、家庭でできる甘酒の作り方を紹介します。
作り方は簡単で、米麹の重量に対して2倍量のお湯を混ぜ合わせ、60℃で保温するだけです。保温の方法としては、ヨーグルトメーカーや炊飯器を使うことが出来ます。炊飯器を使う場合は、機種によって保温モードの温度が異なることがありますので、温度計で測りながらフタの開け具合などで温度調整を行ってください。
6時間ほど経ち、米麹がやわらかくふっくらとした形状になり、甘みが出ていれば完成です。甘みが足りない場合は、さらに保温を続けてください。出来上がった甘酒は、そのまま飲んでも美味しいですが、生姜や豆乳を加えるとまた違った味わいを楽しめます。
米麹から作る甘酒は、優しい甘さが特徴で、アルコールを含まないため子供も安心して飲むことができます。糖分やアミノ酸をはじめ、ビタミンB群など種類豊富なビタミン類が含まれているため、飲む点滴と言われることもあります。
是非、皆様も寒い冬を乗り切るため、甘酒を手作りして米麹の力を感じてみてください。