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農業一口メモ

2025年6月26日 家畜の暑さ対策の準備をしましょう

 夏の暑さは、私たち同様、家畜にとっても大きなストレスになります。
 例えば乳用牛は、4℃から20℃が適温域とされており、25℃を超えると暑熱ストレスを感じ始めることから、畜舎内の温度が高くなると、飼料摂取量の減少、乳量や受胎率の低下といった影響が表れます。
 これらを防ぐためには、暑さを和らげて、家畜が健康で快適に過ごせる環境作りが大切です。本格的に暑くなる前に、早めに対策を始めましょう。
 暑さ対策は、畜舎環境と飼養管理の両面から行うと効果的です。まず、送風機や細霧装置を用いて、家畜の体感温度を下げることが重要です。また、熱を遮る方法として、屋根に石灰資材を塗布したり、軒下に寒冷紗を張ったりして、直射日光を和らげます。
 飼養管理の対策としては、冷たく清潔な水を常に十分飲めるようにし、出来るだけ嗜好性の良い良質な粗飼料を与え、食欲低下の防止に努めます。
 様々な暑さ対策を組み合わせて、生産性の低下を防ぎましょう。

2025年6月25日 「食品加工支援ラボ研修会」開催のお知らせ

 山形県農業総合研究センターでは、県産農産物を使った加工品開発を支援するための施設「食品加工支援ラボ」を活用し、食品加工技術、衛生管理、加工機器の操作等について学ぶ加工技術研修会を毎年開催しています。研修会は、これから食品加工を始めたい方や改めて加工技術を学びたい方などを対象としています。
 今年度は計5回の開催を予定しており、1回目の研修会は7月15日(火)の午後1時30分から、食品加工施設の開設方法やアイスクリーム類製造の基礎を学ぶ座学に加えて、さくらんぼやさつまいもを使ったアイスクリームの製造実習を行います。
 受講には、事前の申し込みが必要です。申し込み方法や研修会の年間カリキュラムついて知りたい方は、「食品加工技術相談窓口」電話番号023-647-3517にお問い合わせください。
 また、「食品加工技術相談窓口」では、食品加工に関するお困り事への相談も受付けておりますのでお気軽にお問い合わせください。

2025年6月24日 大豆の中耕培土と雑草対策

 中耕培土は、除草と倒伏防止を兼ねる、大豆の安定生産には欠かせない作業で、大豆の3葉期と6~7葉期の2回実施します。
 中耕培土を行うことで、土壌に酸素が供給され、根の発育が良くなり根粒菌の活性が高まります。その結果、養分吸収が多くなり、生育が見違えるほど良くなります。さらに、中耕培土でできた溝は、排水対策に大きな効果を発揮します。
 培土を行う際には、出来るだけ株元まで土を寄せることが重要です。1回目の培土は子葉節までの高さで軽く行い、2回目は初生葉節から第1葉までの高さで行います。なお、2回目に、尿素を成分とする緩効性肥料を10a当たり窒素成分で7~8kg施用すると、収量が向上します。
 一方、最近は、外来種である帰化アサガオ類など、防除が難しい雑草が増えています。通常の防除だけでは対応することが難しく、圃場にまん延して収量が減ってしまう事例も見られています。帰化アサガオ類が確認されている圃場では、土壌処理除草剤を確実に散布し、中耕培土をしっかり行うとともに、効果の高い茎葉処理除草剤を早めに散布しましょう。

2025年6月23日 梅雨の時期における農作物の病気の防除

 梅雨の時期は、カビや細菌による病気が発生しやすい時期です。雨の日が続くと病原菌が増えやすく、病気が多発する恐れがあるので、ポイントをおさえた防除を行うことが大切です。
 また、梅雨の時期は、さくらんぼ灰星病、ももせん孔細菌病、りんご黒星病、西洋なし輪紋病、すいか炭そ病、ねぎ軟腐病など、直接減収につながる病気や、きゅうり褐斑病やべと病など、葉に発病して生育に悪影響を及ぼす病気が発生しやすくなります。圃場をよく観察して早期発見・早期防除に努めましょう。
 なお、この時期は、連続した降雨により病原菌が短期間に増えやすい上、適期に防除できずに病気がまん延してしまうことがあります。防除予定日に雨が予想されている場合は、予定を前倒して降雨前に防除を実施します。また、雨が続く場合は、防除間隔を短くしたり、雨の合間を見て防除したりすることで病気の蔓延を防止します。
 梅雨期の病気の防除は、その年の収量や品質を大きく左右します。天気予報をしっかりと確認し、柔軟に対応しながら適期に防除を実施しましょう。

2025年6月20日 ストックの土壌消毒

 本県では、秋の気温の低下が早い気象条件を活かしたストック栽培が盛んです。10月に出荷するストックの播種時期は、7月下旬頃が目安となります。
 ストックの作付け前の今の時期には、雑草対策や、土壌病害対策のため、ハウスの土壌消毒を行います。土壌消毒には、農薬を用いる方法のほかに、アルコールや米ぬかなどの有機物を用いる土壌還元消毒法があります。どちらの方法も、土壌消毒に要する期間は3週間~4週間となります。このため、播種まで1か月ほど確保でき、地温が高くなる6月中下旬が、土壌消毒を始めるのに適しています。作業計画をしっかり立てて実施しましょう。
 土壌消毒は、処理方法の誤りや処理ムラが生じると、効果が低下するだけでなく、ストックに生育障害を引き起こす場合があります。事前に作業方法をよく確認し、ムラが無く均一な処理となるよう、圃場の耕耘やビニール被覆等を丁寧に行いましょう。また、農薬を使用する際は、マスクを着用するなど、安全に十分配慮しましょう。